
曲の中の、
特定の音だけを消したい!
お気に入り曲に含まれる "耳につく謎の打撃音" に悩まされていた私は、
ある日ついに「この音を消そう」と決意しました。
この記事では、私の体験談を元に、
・音楽をパート別に分離する
・気になる音だけを小さくする
・一部分だけを無音にする
・分離したパートを再結合する
方法をご紹介します。
AIでゲーム音楽の「気になる音」を編集してみた
今回、編集を行った曲は、ワイルドガンズ(SFC)の「Armored Train」です。
「ワイルドガンズ」とは、こういうゲームです。
最近、FCに偏っている事に気づいた。どちらかと言えばSFCの方が好きなのに、ほぼやってない。直近がサンリオ上海って…
私の本気を見せてやる!#ワイルドガンズ 初見プレイだ!
難度が高いと言われる理由が分かった。
銃を撃つのと縄投げるのとパイプで殴るのがみんな同じボタンって難しくない!? pic.twitter.com/EDwRmiIADI— FURIO@レトロゲーマー (@pcwebfun_games) December 2, 2024
曲は、こちらの記事で紹介しています。

私はこの「Armored Train」、ものすごく好きなのですが、なぜか曲に合っていないボンッボンッという音がずっと聞こえてくるのです。しかもかなり大きな音。
ヘッドホンで聞くことにより、その音はいっそう強調されました。
いちど気になるとだめですね。
曲を楽しむどころか、その音しか聞こえない状態。
脳が完全に目標補足しています!
私は、今後もこの曲を楽しみたい。
しかし今や、それが難しくなってしまった。
ずっと悩んでいましたが、「これからもこの曲を聴き続けたいなら、もうこのボンボン鳴っている音を消すしかない」と思い至りました。
AI音楽編集で使用したツール
ここでは、実際に使用したツールの特徴と、注意点をお伝えします。
ボーカル リムーバー [AI]|無料オンライン
無料で使える、AI音楽編集ツールです。
主な機能として、AIが次のことを自動で行ってくれます。
・音楽からボーカル(歌声)を取り除く
・曲を楽器パートごとに切り分ける
曲全体を読み込んでパート分割してくれる上、無料で使える便利なツールです。
ただしオンラインで編集作業が行われるため、会議の録音データなど「大切な内容を含んだファイル」は、アップロードしないように注意しましょう。
Audacity(オーダシティ)で音楽編集
音楽編集で有名なソフトです。
ダウンロードして使うため、基本的にオフラインでも動作します。
導入方法は、こちらの記事で紹介しています。

多機能で、音楽に関する様々な編集が行えます。
今回はAIが自動分割した音楽ファイルを、Audacityで編集しました。
最初に試したLALAL.AIが合わなかった理由
実は「ボーカル リムーバー [AI]」より先に、「LALAL.AI」を試しています。
しかしこちらは、無料版では思うような分割ができませんでした。
理由は以下のとおりです。
・曲の読み込みが1分までしかできない(アップロード制限)
・読み込まれる位置がランダムで、曲の冒頭から編集できない
・分割回数にも制限がある
・パートの切り分けを、楽器ごとに行わなければならない
・ダウンロードは有料版のみ可能
今回やりたかった編集は、無料版では難しかったため断念。
しかし実際に試したところ、「ボーカル リムーバー [AI]」では分離しなかった音も切り分けられました。より高精度な分離を求める方には向いていると思います。

ボーカル リムーバー [AI]で音楽をパート分割する方法
ここでは、実際に音楽を分割する手順を、画像付きでご紹介します。
分割はAIがやってくれますので、難しい作業はありません。
❶ ボーカル リムーバー [AI] のページを開きます。
❷ 左メニューの「スプリッター」をクリックします。
❸ 音楽ファイルを、サイト上にドラッグ&ドロップします。
❹ AIが自動で「音楽分離」を行いますので、1分ほど待ちます。
❺ 音楽が分離されました。
❻ さっそく保存したいところですが、先に音楽ファイルの形式を選択しましょう。
画面右下にある「フォーマット」をクリックすると、選択できます。
今回表示されているのは、wavとmp3ですね。
この2つの違いについて、分かりやすく比較表を作成しました。
| 特徴 | 品質 | データサイズ | 用途 | |
| wav | Microsoftの標準形式 | 高品質 | 大きい | 自宅で音楽を楽しむ |
| mp3 | 広く使用される | 音質は劣化 | 小さい | スマホ等に入れて持ち歩く |
❼ フォーマットの隣にある「保存」ボタンをクリックすると、一覧が表示されます。
パートをクリックすれば自動ダウンロードが始まりますので、今回は『音楽』『ベース』『ドラム』の3つをそれぞれ保存しましょう。
❽ すべて(今回は3パート)の、音楽ファイルがダウンロードできればOKです。

これで分離はOK
次はいよいよ編集です
Audacityで気になる音を消す・小さくする方法
ここでは、AIが分離した音楽パートを、手作業で編集していきます。
「無音にする方法」と「小さくする方法」両方をご紹介しますので、お好みの方法で編集を行ってください。
★ Audacityをインストールしていない方は、こちらの導入記事も参考になります。
→ 無料音声編集ソフト・ダウンロード方法 [Audacity]
ドラムパートから気になる音を特定する
まずは、データから消したい音を探します。
どのようにして特定するのか、一緒にみていきましょう。
❶ Audacityを開き、編集したいファイル(今回はドラムパート)を読み込みます。
❷ ファイルを読み込んだ直後は、こんな感じです。
拡大ボタンをクリックして、音楽の細部が確認できるようにします。
※Ctrl+マウスのホイールを上に回しても拡大できます。
❸ ある程度、拡大したら「再生」をクリック。
もし音が出ない場合には、
「オーディオ設定」→「再生デバイス」→「スピーカー」を選んでみて下さい。
❹「拡大」と「再生」を繰り返しながら、特定の音がどこで聞こえるのか、範囲を狭めていきます。このようにして、気になっていた音を見つけることが出来ました(枠で囲んだ部分です)。
気になる音を無音化する方法
とにかく「耳につく音を、完全になくしたい」場合は、こちらの方法がオススメです。
❶ 消したい音の箇所を、マウスで選択します。
❷ 上メニュー「生成」→「無音」をクリック。
❸ ダイアログボックスが開くので、特に何もいじらず「生成」をクリック。
❹ 音が消えました。
気になる音を小さくする方法
完全に音を消すことで違和感が出てしまう場合は、
こちらの「音を小さくして、聞こえづらくする」方法がおすすめです。
❶ 消したい音の箇所を、マウスで選択します。
❷ 上メニュー「エフェクト」→「音量と圧縮」→「増幅」をクリック。
❸ ダイアログが開きますので、「増幅」の数字の先頭に、マイナスを付けます。
今回で言えば、増幅に「10.479」と表示されていたので、「-10.479」にしました。
❹ わずかに音を残す感じで、音量を小さくできました。
編集したパートを再結合する方法
ドラムパートを編集したので、再びすべてのパートを1つに結合する作業を行います。
❶ Audacityを開き、音楽パートを読み込みます。
❷ 続けて、ベースパートを読み込みます。
❸ 最後に、ドラムパートを読み込みます。
❹ すべてのパートを読み込み終えたら、
上メニュー「ファイル」→「オーディオをエクスポート」をクリック。
❺ 必要に応じて「ファイル名」「形式」を変更し、「エクスポート」をクリック。
❻ 再結合した音楽ファイルができました。
AI音楽編集を実際に試して分かったこと
今回、実際にAIで音楽分離し、編集を行ったわけですが、
実体験から分かったのは「AIは完璧ではない」ということ。
編集の結果と、落としどころについてお話しします。
AIで分離しても、完全には消せない音がある
今回、ボーカル リムーバー [AI] で、
・音楽
・ベース
・ドラム
の3パートに分割されました。
この分割は自動で行われるため、ユーザーからみると非常に便利です。
しかし一方で、完璧に分割されるわけではありません。
ドラムの音が、メイン音楽にも残っていたんです。
音が重なっている部分の編集は難しい
こうなると、メインの「音楽」パートも編集しなければならないのですが、
音楽パートは、様々な音が重なり合っているんですよね。
つまり、ドラムの音だけを消すことはできず、どうしてもメインパートの音まで
編集してしまうことになります。
そこまでやると音楽としてのバランスが崩れてしまうため、断念しました。
完璧ではなくても、かなり快適になった
結果的に、編集したのはドラムパートのみでした。
それでも相当気になっていた音が、かなり改善されたことは大きいです。
「編集しても、何の意味もなかった」ということは全然なくて、
試してよかった、やってよかった、と思いました。
完璧を求めすぎないこと。
これが、今回の音楽編集の落としどころですね。
AIは万能ではない、ただし個人使用なら最強
これだけはお伝えしておきたいのが、
「AIに投げれば、なにもかもすべて自動でやってくれる」わけではない、
ということ。
AIの役割は音楽の分割まで。
実際の編集は、人間の手作業で行わなければいけません。
しかし、AI登場前の時代であれば
・音楽の一部を編集したい
・特定の音だけを消したい
という作業を個人で、しかも無料で行うなど、ほぼ不可能でした。
(プロレベルの編集や業者依頼が必要で、金額もそれなり)
それが今や、自分で納得できる形にまで落とし込める。
これはAI普及の強さだと思います。
これからもますますAIに頼る場面が増えてくると思いますが、
うまくAIを活用して、ぜひ快適な日々の助けとしていきたいですね!
ボーカルリムーバー[AI]の安全性について
ボーカルリムーバー[AI]は、有名どころのサービスです。
長期間運営されており、利用者も多く、日本語対応もしています。実際に使ってみたレビューも多いため、一般的には比較的安全と言えそうです。
しかし注意すべき点として、音声の分割処理は、アップロード後にサーバー側で行われるということ。
また利用規約の「投稿されたコンテンツ」に「アップロードされたファイルは一時保存および変更する権利を付与」「最長30日間保存」との記載があることです。
一時的とは言え、外部に保存されるファイルに重要な内容が含まれているのは好ましくありません。
アップロードする前に、機密音声などが含まれていないか確認しましょう。
特に社内で録音した会議の内容など、重要なファイルはアップロードしないほうが安全です。
まとめ
今回は、AIを使ってゲーム音楽をパート分割し、Audacityで気になる音を編集する方法をご紹介しました。
実際にやってみて感じたのは、「AIは非常に便利だが、完全な形にできるわけではない」ということです。
音が複雑に重なっている部分では、どうしても限界もありました。
それでも、以前よりずっと快適に曲を楽しめるようになったのは大きな変化です。
「お気に入りの曲だからこそ、自分が気持ちよく聞ける形にしたい」
そんな人たちにとって、今回の方法が役に立てば嬉しいです。
特に現在は、AIによる音楽分離と、無料編集ソフトを組み合わせることで、個人でもここまで細かい編集ができる時代です。
気になる音がある方は、ぜひ一度試してみてください。
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