条件付き書式を使用して、複数行に色を塗りたい。
でも色が付く場所がズレて困っている……という方への対処法です。
たとえば下図のように「1」と入力したら、B3:B5に薄いオレンジ色を塗りたいとします。
これは3行のどこに「1」と入力しても、色をつけたい場所は同じです。
ところが実際には、こうなったり……
こうなったりと、色が付く場所がずれてしまう……

今回は、そんなときの対処法を紹介するよ!
※画像はクリックで拡大できます。
条件付き書式で複数行に色を付ける方法
まず初めに、複数行に色を付ける方法をお伝えします。
❶ 条件付き書式を設定したい範囲を選択
❷「ホーム」タブの中にある「条件付き書式」を選択。
❸「新しいルール」を選択。
❹ 下図を見て頂いて……
「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択
→「次の数式を~」の欄に『=COUNTIF(範囲,条件)』を入力(コピペ)
→「OK」を選択
範囲:色を塗りたい複数行の範囲(今回はB3:B5)
条件:この数字が入力されたら色を付ける(今回は1)
❺ では、1と入力してみましょう。
すると……全然反映されないはずです。
※一番上にしか色がつかない。
でも、やっていることは間違っていません!
これを修正すれば、冒頭のように「どこに入力しても色が付く場所が同じ」にできます!
複数行に色をつけるとズレる問題を解決する
さて、上記で作成したエクセルをもう一度確認してみましょう。
すると、
このように、上段は1つしか塗りつぶしができず、中段は2つ、下段は3つ色が付いています。このうち下段は本来やりたかったことができています。
そこで、下段に倣って修正を行います。
❶ 前項(条件付き書式~方法)の手順で、「新しいルール」をさらに2つ追加します。
(すでに1回作ったものと、まったく同じものを追加で2つ作ります)
❷ 左上の角を押して、全選択
❸ 条件付き書式→ルールの管理を選択
❹ すると、同じ内容のルールが3つできているので、一番上が選択された状態で「ルールの編集」を選択
❺ 下図のように、範囲の部分(B3:B5を、B1:B3)に修正→OK
❻ 同じように2行目を選択して「ルールの編集」
❼ 今度は、範囲の部分を(B3:B5を、B2:B4)に修正→OK

要は範囲がセル2つ分ズレているので、強制的に修正してあげるイメージです
❽ 実際に入力して、正しく色が塗れるか確認する。
以上、複数行に正しく色を付ける方法でした。
続いて、ありがちな問題と修正法をご紹介します。
余計なセルにも色が付いてしまうとき
下図のように、3行すべてに色を塗りたい場所がいくつもあるとき……
設定によっては、色がはみ出してしまう場合があります。
これは表と表のあいだの空白部分(矢印部分が示す箇所)があることで発生してしまうので、対処法は主に次の2つです。
対処法❶ 空白行を削除する
1つ目の対処法は、上図のように空白行を削除し、間を詰めてしまうことです。これで問題がないようでしたら、一番手っ取り早い解決法となります。
対処法❷ 適用範囲を選択し直す
表の性質上、削除できない場合があります。
たとえば下図のように、適用範囲のあいだにタイトル行がそれぞれある場合です。
この場合、空白行を削除してもタイトルの「テスト●」に色がついているので解決に至りません。そこで、適用範囲を自分で選択することになります。
以下、その方法となります。
❶ 左上角をクリックして、全選択する
❷ 条件付き書式→ルールの管理を選択
❸ 適用されている範囲が、おそらく表全体(下図の場合にはB2:F15)になっていると思うので、この適用範囲を自分で選択し直します。
❹ 適用先を一度削除し(カーソルがここにある状態のまま)、
❺ Ctrlキーを押しながら、マウスで適用範囲(B3:F5 , B8:F10 , B13:F15)を選択
❻ 同じように2行目、3行目も同範囲を選択(もしくは1行目をコピペ)
❼ 色のはみ出しが解消され、必要範囲だけに色が付くようになります。
条件付き書式をコピペで対処したいとき

今回の記事が長くなってしまったので、「条件付き書式を簡単にコピペする方法」を別記事にてご紹介します。必要とされる方は、併せてご覧ください。
▼ 記事はこちら

余談:リストと併用しよう!
今回の記事は、リストと非常に相性がいいです。
プルダウンで選択すれば、自動的に色が付くようになります。
「データ」タブの「データの入力規則」からリストの設定を行えば、あとは特別な設定もなくすぐに使えるようになるので、ぜひ取り入れてみて下さい。
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