こんにちは！
レトロゲーマー FURIOです
ファミコンという愛すべきレトロゲームを、名作ソフトと共に紹介しちゃいます。
前回に引き続き、紹介するのは『すごろクエスト ～ダイスの戦士たち～』。
▼ 前回記事はこちら
いよいよ冒険だよ！
旅立ち（いざ冒険へ！）
いざ行かん！ ステージ１へ！！
さあ、冒険の始まりだッ！！
ハーフエルフが連れている、この謎の生物（？）は『ダイスマン』といい、このゲームが取り入れた最大の戦闘システムになる……はずだった。
なぜ過去形なのかは、後の戦闘シーンにて明かされる。
そのとき君は、刻の涙をみるだろう。
移動のダイス（フィールド）
城の外に出ると、こんな感じ。
マス目のフィールド（マップという）からも分かるとおり、要はサイコロを振って、出た数だけマスを進んでいくという実にシンプルな作り。
特にステージ１はトライアルのようなもので、トラップもなく、ただひたすら一本道。
何も考えなくてもクリアできるので、やはりエリクサーを買うのはもったいないッ！
どうする？（命令してくれ）と言っているので、『移動』を選択。
これで、コマンド上に表示されているサイコロを振ることができる。
そう……このゲームでは、何をするにもサイコロを振ることによって決定されるのである。
そしてそれが、多くのプレイヤーを絶望の淵に叩き込むことになった。
サイコロの出目は１。
１マス進めるってことです。
ちなみに左上に出ているのが、移動できるマスの残数……なんだけど、この表示がある事すら知らないプレイヤーのほうが多い気がする。
１つ進むと、何もないマス。
この「何もないマス」に止まると、敵と遭遇＆戦闘開始となる。
敵との戦闘
敵が連れているオレンジが、敵専用のダイスマン。
まずは普通に「たたかう」を選択してみる。
ハーフエルフは、力のダイスを投げた！
というわけで、自分（ハーフエルフ）がそのまま戦うことになります。
敵ダイスマン、マジでヤル気満々。眼が吊り上がっとる。
でも、こちらの目のほうが大きいぞ！
敵のダイスマン、「あっ……」って少しだけ申し訳なさそうな表情。
しかしアニメーションはダイスマンだけなので、敵（プチゴブリン）は眉ひとつ動かさない強気の姿勢。
こんな感じで、戦闘自体も至ってシンプル。
表にすると、こんな感じ。
| 自分の目 | 敵の目 | 攻撃判定 |
| １ | １ | 引き分け |
| ２ | １ | レベル１ |
| ３ | １ | レベル２ |
| ４ | １ | レベル３ |
| ５ | １ | レベル４ |
……以下同じ。逆もしかり。
※引き分けの場合には、どちらかの出目が相手を上回るまで振り続ける。
これを繰り返し、相手のHPが0になれば勝利！
わかりやすくてイイね！
……と思いきや、ここに一つだけ、大きな落とし穴がある。
それは、ダイスの目にすべてを託すので、ひたすら運に翻弄されるということ！
さらに恐ろしいことには、ターン制ではないが故に「嘘だろ！？」の連続でボコボコにされ、圧倒的敗北を喫することもあるということ。
その最大の原因が、事もあろうかダイスマンなのであった……。
ダイスマン登場！
では、ダイスマンを呼んでみるぞ！
コマンド入力は「呼ぶ」を選択。
ご覧のとおり、ここでもダイスがものをいう。
ダイスマンは１～６号まで、計６体いるのだが、だれが来るかもサイコロ次第。
そして、なんとか役に立つのは６号だけというあんまりな仕打ち。
王様いわく、
「数が大きくなるほど頭がよくなる」
らしいけど、それホントかよってくらい酷い。
６号には特技があって、
このクリティカルヒットが出やすいのだ！
クリティカルを喰らって気絶した場合、ダイスの振り手がいなくなるので、相手はその間ずっと無防備になる。
逆にこちらがクリティカルを喰らうと、えらい目に遭うのだが……。
話を戻して、なぜこの６号以外のダイスマンが役に立たないのかというと、
・自分にクリティカル（気絶）
・逃げる（１ターン隙ができる）
・戻れと言っても戻らない（隙）
・ダイスを投げない（隙）
・特殊能力が裏目に出る
（出目が悪化、HPが1/2になる……等）
万事がこの調子なので、「だれが来ても似たりよったりだし、自分が投げたほうがいいんじゃね？」 という判断にならざるを得ないからである。
可愛いんだけど、間抜けな子が多くて……
あげく、最初のうちこそ「ダイスマン呼ぶ意味ある？」だったのが、敵が強くなるほど「怖くて呼べない」に変わっていく。
そう、プレイヤーは学習してしまったのだ。
「ダイスマンを呼ぶほうがリスクが大きい！」
と……。
ハッキリ言ってこれは、 このゲーム最大の致命傷だと私は思う。
「ダイスマン」という、他のゲームには見られない「戦闘時における魅力的なキャラ」を登場させておきながら、活かしきれなかったメーカーの責任は重い。
▲ ダイスマンが役に立つ唯一のタイミング
ダイスマンたちは、
じつは言葉が話せるのであった
レベルアップとダイス上限
敵を倒すと、経験値とお金が手に入る。
そして経験値がたまれば、レベルが上がっていく。
ハーフエルフはレベルがあがった！
賢さが１あがった！
体力が１あがった！
魔法のダイスの上限が１あがった！
ファイアーボールの魔法をおぼえた！
……そうです。
力のダイスで物理攻撃。
魔法のダイスで魔法攻撃（or 回復）。
つまり『ダイス上限』があるのだ。
ハーフエルフのデフォルト値では、力も魔法も上限が３。
４人の冒険者には個体差があり、ダイスの上限値はそれぞれ違うのだが、最大は９。
当然、上限値高いほうが敵との出目の差も広がり、そのぶん攻撃力が高くなる。
しかし前回の「ゲームの特徴」にも書いたとおり、
このゲームは『物理攻撃 ＞ 魔法攻撃』であるため、力のダイス上限がさほど上がらないエルフは戦闘が非常に不利である。
（ダイスマンは役に立たないし！）
よって、優秀な魔法が使え、かつ物理攻撃もそこそこ高いというハーフエルフが乱用されるに至る。
イベントの発生
では、冒険を進めます！（現場のハーフエルフさーん）
早速だが、マップをご覧いただきたい。
この家だか砦だか分からないマスは、ダイスでどんな目が出ても、絶対に止まることになるイベントマスなのであります。
中には、じいさんが一人いた。
じじい「あんたがハーフエルフさんか？」
じじい「おおそうか、そうじゃったか。あんたが来ることはサイランドの王様から聞いておるぞ」
じじい「お城で王様がお待ちかねじゃ。これを持ってお城を訪ねるがよかろう」
ジイさんの手紙を手に入れた！
このような特別アイテムは、「おたから」としてアイテム欄には入ってこないので安心。
ただでさえ16個しか持てないのに、こんなアイテムで枠を圧迫されたら大変だ。
ちなみに「お待ちかねの王様」というのは、前回記事でサイランドの王様が言っていた「カザーランドの王様」のことである。
▼これな
回復の泉
この水のマスは、回復の泉。
テーテーテーレレ♪
テーテーテーレレ♪
テーテーテーレレ♪
テーテーテー♪
（このマスの音楽）
冷たい水が湧き出している
ハーフエルフは水を飲んでみた……
ＨＰが１０ポイント回復した！
ＭＰが１６ポイント回復した！
このゲームが、ドラクエを始めとする他のRPGと圧倒的に違うのがコレ。
HP、MPの上限がない！
たとえば『王道RPG・ドラゴンクエスト』では
のように、レベルに準じた上限値があり、ホイミを何度唱えようと 15 以上に HP がふえたりしない。
だが、すごろクエストは違うッ！
ヒール（HP回復）を唱えれば、唱えただけHPが高くなるし、回復の泉に止まればそれだけHPもMPも高くなるのだ！！
いちおう上限 999 と定められてはいるものの、もう好きなだけ上げ放題！！
※だから「回復」という表現は違うんだけど……。
「えー！？ そんなことしたら、ゲームめっちゃ簡単じゃん」
と思うかもしれないが、これが中々うまいバランスが保たれたシステムとなっており、同時に大いに画期的な仕様であった。
三人の女神
この防具のマスには、女神がいるのだ。
止まれればラッキー！
鎧の女神・アーミング
女神「私は鎧の女神 アーミング。正しい行いをするものは必ず報われます」
女神「あなたの装備している破れた服を、少しだけ強くしてあげましょう…」
このベッピンさんのおかげで、『破れた服』が、『破れた服+』になります。
うわーい！
布の服が、旅人の服に……
みたいなレベルアップじゃないのだよ
女神は、全員で３人。
あとの二人もべっぴんさん。
武器の女神・バルキリー
女神「私は武器の女神 バルキリー。人々のために戦っている、あなたの姿に感動しました」
女神「あなたの装備している木の弓矢を、少しだけ強くしてあげましょう…」
盾の女神・スキュトム
女神「私は盾の女神 スキュトム。この世界に再び平和が戻ることを祈っています」
女神「あなたの装備しているセトモノシールドを、少しだけ強くしてあげましょう…」
この女神たちのマスは、止まれば止まるほど 武器防具の強さが +１加算となるので、ダイスコールが使えるエルフとハーフエルフは圧倒的有利！！
ちなみに盾は、装備力ではなく、攻撃力が上がる謎仕様。
ところで三人のうち、だれが好み？
私はアーミング推し。
三人とも、どことなくビックリマンを彷彿させるが、よく見ると違うところも好き。
お城到着！
ようやく、お城到着！
※実際にプレイすればあっという間。
王様「なんじゃ？ おぬしは？ 勝手に城の中へ入ってはいかん！」
門番ではなく、自らが登場しての叱責。
ハーフエルフは、王様に手紙を見せました……。
王様「フムフム、そうか、そうであったか。
これは失礼した。おぬしが来るのを待っておったぞ」
ものすげー変わりようですね王様。
カザーランドって、戦士がいないのかな……。
王様「実はちょっと困ったことが起きておるんじゃよ」
王様「この国の山奥に昔から住んでいるゴブリンが、突然凶暴になったのじゃ」
王様「たくさんの村人が殺され、わしも困っておる」
王様……
それは「ちょっと」じゃないでしょう
王様「どうじゃ、おぬし。ゴブリンを倒し、この国を救ってくれぬか？」
ハーフエルフ
「わかりました王様。私がきっとゴブリンを退治してご覧に入れます」
王様「そうか！ やってくれるか！
うむ、頼もしい若者じゃ。
では、良い知らせを待っておるぞ！」
この『頼もしい若者』のセリフは、相手がドワーフでも言われます。
こいつが若者だと……！？
王様は眼科を受診した方がいい模様。
コワーイ怪物
このマップには、もうひとつ家があります。
女「あなた、あの山に行くの？ あそこにはコワーイ怪物が住んでいるのよ」
心配してくれているみたいですね。
……と思いきや、
女「もし負けちゃっても、ぐるっと回ってもう一度チャレンジしてね♡」
！？
何の脈絡もなく、この台詞。
そしてよくよく聞けば、何度でも戦わせようとしてません？
とんでもねーアマだぜ。
ちなみに、ここでいう「ぐるっと回ってもう一回チャレンジ」とは、
勝利なら「FINISH！」マスに向かうルートに出られる。
しかし敗北したらもう一周して、再戦に臨まなければならないのだ。
また、敗北した際に「エリクサー」を持っていないと、復活することができず、敗北ルートに進むことすらできない。
骨ッ……
せっかくボスのところへ来たのに負けちゃった……というとき、
門番のドヤ顔が目に浮かぶ。
( -`ω-)✧ｷﾗﾝ
syarakuseeeeeeeeeeeeeeee!!!
要は負けなきゃいいんだ！
負けなきゃ！！
っていうか、
ステージ１で死ぬヤツはいないから……
ボス戦
やっとボスの城……。
暗い洞窟の中に入る、ハーフエルフ。
「ん？ ここは……」
ハーフエルフは無気味な気配を感じ、身構えた！
ボス「グァーハッハッハ！ やっと現れたか！ サイランドの小童め！」
ボス「オレ様がここで騒ぎを起こしたのは、貴様らをおびき出すための罠だったのだ！」
ボス「貴様らが力を蓄える前に殺すようにと、あるお方の命令でな！」
そう、これが普通のRPG。
勇者の誕生に、ラスボスは動かない。
みずから来たピサロに乾杯！
ボス「グァハハハハッ、覚悟しろ！」
死ねい！！」
死ねィ！！
……なんか物凄く、男塾か JOJOか 原哲夫先生が浮かぶんですけど。
ステージ１もいよいよ大詰め。
VS ゴブリンキング。
ダイスマンも一気に圧を増します。
このボス専用ダイスマンは、クリティカルをかましてくるので注意！
まあ、ボスのHPは45しかないので、手裏剣3発で圧勝ですけどね。
こちらがアイテムを使うときは、相手は一歩も動けない（ダイスも振れない）からね。
まあ、今回は普通に倒しました。
ポケモンもそうだけど、強いと可愛いって相容れないのな。
ダイスマン引っくり返っててもかわいくないもん。
そして、
GOOOOOOOAL!!!!!
♡ ステージ１ クリア ♡
♡ おめでとう ♡
ハーフエルフはゴブリンを倒し、平和を取り戻した。
誰？「ありがとう！ ハーフエルフ！ 王様も喜んでおられますぞ！」
王様「ハーフエルフよ、よくぞやってくれた！ 礼を言わせてもらうぞ」
王様「だがお前の冒険は、まだ始まったばかりじゃ！」
王様「これからはさらに厳しい試練が待ち受けておるじゃろう」
王様「だが、くじけてはいかん。おまえの助けを待つ人々が、大勢いるはずじゃ！」
王様「さあ、行くがよい。新しい冒険が待っておるぞ！」
♡ ステージ１ クリア ♡
城への帰還
「やったあっ！」
ハーフエルフは、少したくましくなって、お城に戻ってきました。
王様「うむ、よくやったぞ。それでこそ、サイランドの勇者じゃ。わしは嬉しいぞ！」
サイランドの勇者とか言ってるが、サイランド生まれじゃないはずだが。
ともあれ、お疲れさまでした！
私！！！
次回予告
長い記事を最後まで読んでくれて、本当にありがとう！
次回
「城之内死す」
「悩める王様」
デュエルスタンバイ！
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