言わずと知れた名作であり、ドラクエと並び堀井雄二氏の初期の代表作でもあるポートピア連続殺人事件。
もっともこのソフトを全国区(のゲーマー)に知らしめたのは、ビートたけし氏の「犯人は〇〇」という衝撃的な発言によるものであり、プレイする前から犯人を知っているという子供たちが続出しました。
しかし、犯人を知っていてもなお真相に辿り着けないのもこのゲームの特徴です。
今回、記事を書くにあたってプレイしてみたところ、案の定詰む寸前でした。私、何度もこのゲームクリアしてるんですよ!毎回やる前に「楽勝だろ」って思うんですよ!
でもフラグ立てまでは覚えてないものなんですよね。
今だからこそ分かるポートピアの神髄。
ぜひ堪能してみて下さい。
はなくまちょう
ゲームが始まると、目の前には男がひとり。
自己紹介とともに、自らヤスと呼んでくれと言ってきます。やすひこだからヤス、なるほどですね。教授とはえらい違いです。
さて、実はこのゲームもファミコンソフトのご多分に漏れず「説明書やパッケージで事前知識があることが大前提」となっています。
そのためソフト単体でプレイを開始すると、
いきなり捜査開始です。
どういうふうに操作を始めますか?って、そもそも事件って何が起きた!?って話です。
何度もプレイしている私でも面喰らいましたので、タイトルから「殺人」だと分かっていても突っ込まずにおれません。
しかし「ひとにきけ(あたりへの聞き込み)」や「ひとしらべろ(容疑者の情報をヤスから教えてもらう)」などのコマンドを片っ端から行えば、なんとなく状況が分かるようになっています。
簡単にまとめると、
・殺されたのは、ローンやまきんの社長『こうぞう』
・『こうぞう』はかなりあくどいことをして、多くの人に恨まれていた
・事件当日から『ひらた』という男が行方不明
・『ひらた』は『こうぞう』に多額の借金がある
一見、ひらたがこうぞうを殺して逃げたかのような臭わせが。
よって、まずは「ひらたを探す」ことがメイン捜査となります。
ちなみに当ゲーム『ポートピア』は、BGMなどというものが一切ない超硬派なサスペンスです!聞こえてくるのは誰かのセリフが表示されるカタカタ音と、冒頭・クリア後の甲高いサイレンのみ。なんて嫌なASMR!
やまかわのやしき
この移動により、こうぞうの苗字がやまかわであることが分かります。
こうぞうは自分の屋敷の書斎で死んでいました。
ここでは事件当日のことがより深く分かりますので、部屋の中にはいって確認しましょう。
死亡推定時間は17日午後9時ころ、死因は首をナイフで一突きされ、ほとんど即死の状態だったようです。テーブルの横に描かれた人型が生々しいですね。
また凶器のナイフは死体の右手に握られており、書斎のドアには内側から鍵が差し込まれ密室となっていました。
以下、この屋敷で行うべきことをまとめます。
●書斎
【絶対やるべきこと】
・「なにかしらべろ」→「 虫めがね」でテーブル上のマッチを調べ、すなっく ぱるの電話番号『117-3149』を取得。その場で電話をかけて店の場所を確認。
【やらなくてもクリアできること】
・ 本棚の上から2段目、右から3冊目の赤い本を調べ、中の鍵を入手する。
・ 本棚の横のチェストの引き出しの中から、こうぞう写真を入手する。
●となりの部屋
【絶対やるべきこと】
・「虫めがね」で テーブル右脚の左側を調べ、ライターを入手する。
・「なにかとれ」で絵を外し、その後ろのボタンをトンカチでたたく → 書斎に戻ると床に穴が開いている → 階段を下り、また上がる(フラグが立ちます)
●玄関
【絶対やるべきこと】
・「虫めがね」で 玄関ドアの下を調べ、ゆびわを入手する。
そうさほんぶ
捜査本部 取調室です。
殺風景なのはファミコンだから、というだけではなさそうです。古き良き「カツ丼食うか?」時代の産物です。
なんだか熱々のカツ丼が食べたくなってきましたね。
この取調室では、容疑者を呼んで事情聴取したり、写真を撮ったり、服を脱がせたり、殴ったりできます。
今なら色々まずいことを元気よくやります!昭和ッ!!
また、この取調室に戻ってくることで新たな情報が届いていることもあります。
今回は、ひらたの娘のゆきこから「ひらたが京都に行きたいと言っていた」と聞くことができます。
では、ここでおまちかね容疑者の皆さんをご覧ください。
彼らに対して行うのは、以下の通り
・こみや「たたけ」「なにかみせろ(何でもOK)」
・ふみえ「なにかとる」→ 写真
・としゆき「なにかみせろ」→ 指輪
ちなみに女性の服を脱がそうとすると、ヤスが「職権乱用ですよ!」と奇声を浴びせてくるのでやめておきましょう。
ただし男には容赦しない男、それがまのやすひこ。
としゆきのへや
はなくまちょうで「ひとしらべる」を一通り行っているはず。
その中で、としゆきの職業を聞いていると「としゆきのへや」の選択肢が行ける場所に上がってきます。
一体どんな部屋に住んでいるのかと見に行くと……
……事務所??
人の住んでいる部屋にみえませんが(机、電話、たんすしかない。おまけに壁紙が黄緑って……)。電話の形はなんとも言えないけど、黄色だとちょっと可愛く見える……か?
ここですべきことはメモの「こめいちご」を解読し、電話をかけることですね。
電話がつながると……
相手「としゆきか?すぐ港に来てくれ!」
ヤス「あっ、もしもし。としゆきは行けなくなったんだ、かわりに俺たちが頼まれた」
相手「わかった、早く来いよ。がちゃん!」
…バカなのかな?
みなと
港に行くと、その人物が待ち構えていました。
よくまあ初対面の人物をあっさりと信じるものです。警察だったらどうするんですかね……って警察なんですけど。
しかし当時は1980年代、携帯電話なんて一般民の所有アイテムではありません! いまなら「怪しいぞ?としゆきに確認しよう」と(それなりに知恵が回れば)考えるはずですが……まあ時代が悪かったですね。
そして受け取ったブツの中身は……
麻薬です、ボス!
ヤスよ、声がでけーんだよ。周りのひとに気づかれてまうやんけ。
せめて夜まで待てなかったのかと思いますが、逆にこのくらい堂々とやればバレないのかもしれませんね。
今回は渡した相手が悪かったですけど!
としゆき逮捕
さっそく捜査本部に戻って、としゆきを呼び出しました。
包みを見せると、さすがに何がおきたか分かったようです。顔色が変わりました。アリバイを何度か詰めて容赦なくぶん殴ってやると、事件当日麻薬売買をしていたことを認めます。これでこいつは御用。即座に留置場へブチこんでやりましょう。
……と、クリア方法を文章にしてみると、鬼畜性が顕著に!!
最近の凝った推理ものだと「別件で逮捕し、容疑者から外れた相手がじつは真犯人だった」というシチュエーションもあるかと思いますが、今回はそういうことはありません。
京都へ
有力な容疑者だった(叔父が死ねば遺産が手に入る)としゆきが退場してしまったので、再びひらたを追います。
「そうだ、京都行こう!」
とボスが言ったかどうかは分かりませんが、京都にやってきました。
聞き込みの結果、あやしい人物がいたことが分かります。
……が、それだけです!
「たしかここで、旅館に電話したような……」
と記憶の糸を手繰り寄せるも、どうすればその旅館の番号が手に入るのか全然思い出せません(これが "知っているのにクリアできない" 要因です)。
ここまでは順調でしたが、詰みそうな雰囲気。
神戸に戻り、場所移動、聞き込み、調べる、捜査本部に呼び出し、場所移動、聞き込み、調べる、捜査本部に呼び出し……を繰り返し、やっと分かったのは「こうぞうの屋敷で地下に一度入らないと、捜査本部宛にゆきこから連絡がこない」ということでした。
京都の旅館(てらだや)の番号
177-2943
神戸からはつながらないので、京都へ行きましょう!
というわけで再び京都です。
てらだや旅館に電話をしたところ、確かにひらたは泊まっていたとのこと。
そして、ひらたは「あみだがみねに行く」と言っていたことがわかりました。
ようやく場所の特定ができました。
さあ、あみだがみねに行きましょう!
あみだがみね
あっ!!
……
そこまで衝撃画像ではない(小学生ですら見ていたくらいの画像)ですが、一応コンプライアンスを考えてぼかしを入れておきました。元画像が見たい方は、画像を押すと見ることができます。
とにかく、最有力容疑者のひらたが死んでしまいました。
茫然とするボス(私)に、ヤスはそっと一言。
えっ、事件解決?
分からないことだらけなのに?
お前の決めつけすごくない?
しかしヤスが命令しろとうるさいので「そうさをやめろ」を押すと……。
--- すうじつご ---
お冠の署長から直々に連絡があり、
「もしもし、署長だがね。なにがひらたが犯人だ! 鑑識の報告によると、ひらたの死亡時刻は17日午後1時ごろだそうだ。こうぞうより早く死んでるんだよ! すぐに捜査を再開しろ! わかったな、ばっかもん!!」
と弁解の余地が与えられないまま、一方的に怒られます。
ヤスのいうことを聞いたせいでこのザマです。
なにが事件は解決しましただバカヤロー!
ボス、怒りのメガトンハンマー。
(後編へ続く)

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