【前回のあらすじ】
城は町で、村はキノコだった。
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「西の大岩」の向こう側
西の大岩の呪いを解き、元気に歩き出したマリア。しかしその向こう側に広がる大地には、一筋縄ではいかない敵が待ち構えていました。
鬼の回避率。
ここまで攻撃が当たらないとか忍者か? 全員みかわしの服でも着てるのか?
とにかく敵の回避率が高すぎて、戦闘がなかなか終わりません。
「まあファミコンだからな……」
と、すべてを解決するパワーワードで無意識のうちに納得していたが、単純に敵は魔法攻撃に弱いと気づくのはまだ先の話。
相変わらず "村人Aの説明より先に登場する洞窟" を後目に、
意味深なキノコに辿り着きました。
またキノコ!!
ドラクエ等で、隠れ里的な場所は木々に囲まれた草原になっていることもありますが……それは特別な場合のみ。
しかしこのゲームは間を置かずして二発目のキノコ。まさか前回だけの単発ネタじゃないのか? ゲーム全編通してこれが村なのか!?
妖精の村
あああ……村だったあああ……!
しかも何やら怪しい存在を発見。
頭がグラフィック全体の2/3を占めるのっぺらぼう登場。
空を飛んでいる様は、なんか不気味!!
不確定生物の正体はピクシーでした。
大なめくじの化け物とは一体……??
怪物の詳細については、ほかの妖精たちから聞くことができるはず! ひとりひとり話を聞いて回った結果……
住民1:忘れないで!夢と希望を持つことができるのは、人間タイプの生き物だけなのよ。
住民2:スプライトという生き物は私たちピクシーによく似ているのよ。悪いやつだから気を付けてね。
住民3:勇敢なピクシーは大なめくじを倒すため、緑のロープを手にして洞窟に出かけました。無事に帰ってくればいいのだが……。
住民4:南の島のアルコには、赤きピラミッドがあると聞いたわ。
「大なめくじがどんな化け物か」については誰も語ってくれませんでした。
みんな自分の言いたい事しか言っとらん!
唯一役に立ったのは住民3の話。勇敢なピクシーが「緑のロープ」なる武器を手に大なめくじの所へ向かったらしい。そして、まだ帰ってきてはいない模様。
……それにしても、無言の圧を感じますね。
実はこのゲーム、ここまでマリアに対して「助けて!」と言った人物はいないんですよ。それどころか「誰かなんとかしてくれないだろうか」などのRPGのお決まりのセリフもなく、
「悪いゴブリンが盗んじゃったんだー(チラッ)」
「ワーウルフは廃墟に住んでるんだー(チラッ)」
「勇敢なピクシーが洞窟に行ったんだー(チラッ)」
……みたいな、横目で様子をうかがっているような圧が……。ストレートには言わないけど、マリアの動向を遠巻きにじっと見つめているこの感じ。
……と、マリアが言ったかどうかは不明ですが、困っている人を放っておけない優しさ溢れるタイプの彼女なら、きっと見捨てたりはしないでしょう。
あるいは会社における私のように、ついこの口が「あっ、私がやりますよ!」などと余計な一言を発してしまい、自分の負荷をより高めるという奇行に出てしまうタイプかどちらかであると推測されます。
ファミコン界のロマサガ?
『ロマンシング・サガ』という、時代を代表するSFCソフトがあります。現在でもリメイク版が何度も発売されているので、スーパーファミコンを知らない世代でも名前を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
『ロマンシング・サガ』--通称ロマサガは、人々を魅了するストーリーと高い自由度で多くのプレイヤーを獲得しました。
ちなみに『たけしの挑戦状』--通称たけしは、人々を混乱させるストーリーと高すぎる自由度で、多くのプレイヤーを脱落させました。
伝説の名を冠するクソゲー王者『たけしの挑戦状』には(色々な意味で)適わないものの、実は『ホワイトライオン伝説』も相当自由度の高いゲームです。
前述の大なめくじ退治について勘のいい人は気づいたかもしれませんが、強制イベントではない=無視して先に進んでもいい、ということになります。
よって、誰もその存在にふれない謎の塔や、
次のイベントを先にクリアすることもできます。
そしてどんどん先に進んでも、同エリア(とホワイトライオン伝説が判定している)なら出てくる敵が同じという単純さ。よって低レベルでもサクサク先に進んでいける明快さ。
一つ一つダンジョンを突破しなければならないということもないので、よくあるやり込み要素「レベル1でラスボス倒しました」が、楽にできるゲームなのです。
……そう。なぜならホワイトライオン伝説は、宝箱を開けなければレベルが上がることはないから!!
逆にいえば、レベルアップアイテムを一つでも取りこぼしたら上がるのは致死率だから!
マジか。これじゃどんなに意味のないイベントに見えても絶対にこなす必要があるじゃん。というか誰も言及してない場所ですらくまなく調べないと、それが致命傷になるかもしれないじゃん。
なんだこの「自由と言う名の不自由」は。
つまりこういうことですね。
ロマサガ≠ホワイトライオン伝説
大なめくじを退治せよ!
この辺りには「大なめくじに怯えている妖精の村」くらいしかないので、そこの住民が教えてくれないと敵がどこにいるのかサッパリ分かりません。
仕方ないので、ローラー作戦です。
まずは記事冒頭で、いったん通り過ぎた洞窟から探索を……。
いました。
ここにおったんか。展開早すぎるだろ。
わあああ!
マリアは驚きました。なぜなら……
A:デカい!
B:ナメクジがしゃべった!
C:おじいちゃんボケちゃったの?
うっわ……可愛くない。
これならドラクエⅡのおおナメクジのほうが……
いや、可愛くはねーわ。
ナメクジに可愛さを求める時点で間違ってたわ。
気を取り直して戦闘開始。
マリア、なんだか嫌がってない? 顔が……。
しかし思いがけず、このおおなめくじ、めっちゃ強いです。物理攻撃は身をかわされ、魔法はきかない。ナメクジがそんなに早く動けるわけないだろ。魔法がきかないような鋼鉄の皮膚でもあるまいに!
私の心の声もむなしく、召喚したモジャ、ツワナ共にボロクソにやられました。
残ったのはハーフリングとエルフ。
ハーフリングにガードさせて、マリアが攻撃するも……
弱いぞ、ハーフリング!!
マリアが死んじゃう!
あかん……もうやられるだろ。そして軟体動物にやられた恥を生涯その身にまとうのだ……。
そう思ったとき、奇跡は起きました。
うっそ!?
あの全然使えないと思ったエルフが、まさかの起死回生マジック!!
辛くもマリアの勝利!!
いや、エルフの力を軽く見てました。反省。召喚する精霊と敵の相性を見つけ出せれば、勝てないと思った相手でも効率のいい戦い方ができるのか。もしかしたら、思っている以上に戦略性のあるゲームなのかもしれない。
勝利のあとに……
激戦の末、おおなめくじを倒したマリア。
奴めが塞いでいた細い通路の向こう側には、ピクシーが捕らわれていました。ウワサの「みどりのロープ」を持って行ったピクシーですかね?
「助けてくれてありがとう」
そう言って超小顔のピクシーが残していった箱には……
案の定、みどりのロープが入っていました。
おおなめくじと戦うために持ってきたくらいだから、意外と使えるアイテムだったりするんですかね?
早速使ってみましょう!
うむ!ザコ敵にすら効果なし!
よくこんなアイテムで、おおなめくじとやりあおうなんて思いましたね……。
マリアも思わず「え?」の表情。驚きを隠せない模様。
しかし、これは序章にすぎませんでした。
さらなる驚きが待っていたのです。
実はおおなめくじを倒した直後、とあるアイテムが手に入りました。
そのアイテムとは……
な ん だ こ れ は。
なめくじのぞう!?
怖いよ、きもいよ、いらないよこんなもの。
大体こんなもの持ち歩いて、何に使うって……
え。
なぜ精霊召喚アイテムの中に「なめくじのぞう」が?
おいおい、まさか……。
そのまさかかよおおお!
なんなんだよ、斬新すぎるだろ。
倒したなめくじを呼び出すゲームとか他に見たことねーわ。
新しいんだか古いんだか!
衝撃が隠せないまま、次回へつづく。
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