【前回のあらすじ】
・主人公と沙織がいい感じのムードになったが……。
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昔の建物
いよいよ中盤。この辺りから、本格的に重要アイテムが集まってきます。
昔の建物①
その日、鈴音と理香は昔の建物を探索していた。
鈴音の問いを受け、理香が答える。
「たぶん、船を修理するための場所じゃないかしら?」
「ふぅん、なんかいっぱいあるよぉ」
「そうね、さすがにここは荒らされてないようね。きっと役立つものがたくさんあるわよ!」
廃墟を漁って必要物資を手に入れる……。こんなこと現在の日本でやろうもんなら、下手すりゃタイーホですね。
そう、これは無人島だからこそ許される所業なのです!……許されるのか?
そんな案じる心など、理香には通用しませんでした。これ、なぁにぃ?とたずねる鈴音の質問に答えるたび、
「溶接機ね。金属どうしをくっつけるものよ。ずいぶんサビてるけど、それはしょうがないわね」
「可変変圧器!? 助かるわぁ、まさかこんなところで大学の研究室並みの設備がそろえられるなんて思ってもみなかったわ」
「大っきいモーター! もう最高!」
水を得た魚のようにイキイキ度が増してらっしゃいます。表情が見えずとも、目がキラッキラに輝いてるのが見えるようです。
「みんな持って帰るのぉ!?」
驚きながら聞き返す鈴音の言葉を一蹴するかの如く、
が ん ば っ て も ら わ な い と ね !?
「頑張りましょう」ではなく「頑張ってもらわないとね」とは!?
……理香さん、自分で運ぶつもりないですよね? そしてこういう時に頼る相手って主人公しかいませんよね?
なんてことだ。男手が必要な今、主人公に圧し掛かる負担は相当のもの。無人島で若い男性の数が少ないというのは、良いのか悪いのか。
……と思いきや
えっ!?
いやいやいや!
鈴音が持つんか!?
正気か!?
10歳の女の子に運ばせるつもりか!?
い ま す ぐ 主 人 公 を 呼 ん で 来 い !
大型ACモーター
可変変圧器・壊
アーク溶接機・壊
を手に入れた。
昔の建物②
ここは、もう一つの昔の建物。
絵里奈は教授と共に、この建物を訪れていた。
「悲惨な戦闘の跡がしのばれるのぉ……よっしゃ、この穴から中へ入ってみるかの」
「何が保管されていたのかしら?」
「うむ、おそらくこの荒らされようから見て、戦争の必要物資が保管されていたんじゃろうな」
鈴音と理香が訪れた"昔の建物"が荒らされていなかったのは、運が良かったってことですかね?
教授の後に続いて、絵里奈も穴から建物の中へ。
穴の大きさは分かりませんが、
「わたくしにこんな穴から中へ入れっていうんですの?冗談じゃありませんわ!」
などと喚くかと思っていたのに、案外すんなり従う絵里奈さん。やっぱりこの二人、相性がいいみたいです。
むしろ積極的に
「あ、何か落ちてましてよ」
「あら、この回路は?」
「これは何のモーターかしら」
あちらこちらと、物資を見つけ出してくる。
教授、いい加減すぎ。
DCモーター
バルブヘッド
整流回路・壊
を手に入れた。
お待たせ!温泉イベント☆
嬉しいニュース
ある日、突然教授がこういいだした。
主人公「なんですか教授、あらたまって」
理香「あ、あの温泉のことですね」
教授がお披露目する前に言っちゃった!!
理香よ、空気読め。
主人公「へぇー、温泉? それはいいや!」
鈴音「わぁーい、おんせん!おんせん!」
絵里奈「タオルもありますし、まいりませんこと?」
沙織「賛成!」
お巡りさん、こいつです!
無人島物語PC版が発売されたのが1994年、セクハラという言葉が世間に認知され始めた年が1989年。
よって、主人公の口から出た言葉は……
野郎ども、祭りだー!
いざ、温泉へ!
温泉が湧いている岩場は、ちょうどいい感じに区切られていた。
絵里奈が「人数が多い方(つまり女性陣)が、大きいほう」と宣言し、それぞれの湯へ……。
しかしここで主人公の一言。
「岩で区切られてるって言ったって、ただ単に敷居があるだけって感じですよねぇ。これじゃ簡単にのぞけちゃいますよ」
教授!?
どうしたんですか。
早くもスッ転んで岩場で頭でも打ったんですか?
主人公「さすが教授、大人ですねぇ。分別がおありでいらっしゃる」
教授「いや、わしのやっとる考古学っちゅう学問は調査とはいってもほとんど墓あばきじゃ。昔の人の気持ちを思ったらとてもできる事じゃない」
つまり
わしには
道徳心なんてものは
存在せん!
教授ー!!
一瞬でも教授がいい人に見えた自分はとんだ愚か者であった。
気持ちいいくらいのゲス野郎ですね、教授。
主人公「……ったく!
なんて大人でしょうね。
……どれどれ」
……みんな肩まで浸かってますね。
のぞかれた瞬間立ち上がったしずかちゃんを見習わないと!
いや、それはしずかちゃんが「のぞかれていることに気づいたからだ」と思うでしょう。
違うのです。
教授がのぞいていることに気づいた絵里奈さんは……
ヤシの実をぶん投げてきました。
た、退避ー!
総員退避ー!!
主人公「教授、大丈夫ですか? あつつ……」
教授ー!!
打ち所が悪くてボケちまったのか!?
いいから温泉に入って大人しくしててくださいね。
……って、これで温泉イベント終わり!?
▶ つづく
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