『美神伝説Zoku』というゲームをご存じだろうか。
荒廃した日本で、レディース(暴走族)を相手にカーレースやストリートファイトを行うレトロゲーである。
ゲーム自体は持っていたものの、中々プレイに至らなかった美神伝説。
しかし聖なる今宵は、これを手に取ってみよう。
美神伝説は、1993年12月25日発売!
だからです!!
プロローグ
世界的な不況からの自然災害というコンボで荒廃した日本は、今や多種多様な人種が流れ込み、無法地帯と化していた。
無法地帯はこのゲームである。
オープニングから色々と際どすぎるこの背景よ……。なにか●ジマ電気に恨みでもあるんか。はたまた舞台はTOKYOだというのに、シュールに踊る「かに」の文字。大阪の象徴のような気がするが、なぜ選んだのか?
しかし、そんな荒れ果てたTOKYOを制するグループが現れた。
それが「美神」。
今回、主人公らが倒すべき相手である。
キャラクター選択
男はコージ。女はリサ。
この二人は恋人同士で、お付き合いに至る経緯は例によって取扱説明書のみ(※)に書かれている。
美神伝説は(発売当時の1993年からみた)近未来の物語であるため、時は2020年。しかし二人とも、某世紀末マンガを意識したかのような服装だ。
今回はリサを選択。
さあ、スタートだ!
SEASIDE HIGHWAY
LIMIT 12:00 と表示されたあと、突然この画面。
この時点ではまだストーリー進行がないため、ただのドライブデートだと思われる。
これはカーレース……ではない!
上記の画面を見る限り、一見カーレースである。
しかし美神伝説は、想像以上に斜めうえをいくゲームであることがこの時点で判明する。
その❶ 見当たらないコースマップ
矢印部分に注目してほしい。
拡大図。
これでどうしろというのか。
その❷ 選択した分岐によってはゴールにたどり着けない
美神伝説のコースは、必ずゴールにたどり着ける設計になっていない(そして分岐が多い)。
その❸ 突然のVカーブ。
後述するが、これが恐ろしい致命傷になる。
その❹ 行き止まり。
❷の分岐理由がこれ。タイムリミット制のゲームでこれは痛い。もちろんコースを戻らなければならず、正しいコースなど示されない。

さすが荒廃した世界の鬼畜性は違うね!
最大の敗北要因
美神伝説には、「コースアウト」という概念がない。
どういうことかというと、コースの縁にあたる=強烈なダメージ=ゲーム終了のお知らせである。
その❹で紹介した「行き止まり」を例に挙げてみよう。
……ご理解いただけただろうか。
要は、何かにぶつかると車が破損していくのである。(❸のVターンが致命傷になる理由もこれで分かるはず)。そういうところにリアルを求めなくていいんだよ!
とにかくこれがゲームオーバーになる第一要因であり、となればカーアクション中は無茶できないということになる。こんなカーアクションある?
ゴール
武装車(というらしい)が並んでいるところへたどり着けばゴール。
初見プレイの結果は、リミットまであと10分(プレイヤー時間では10秒)だった。
物語のはじまり
さて、ドライブデートはチュートリアルに過ぎない。
美神のメンバーに出会った時、物語は動き始める。
出会いとAI
なぜ彼女たちとリサが知り合いかというと、リサは美神の元No.2だからである。
これも例によって取説に……(略)。
ここでふと思いついたので、上記の画像をAIに現代風イラストとして再現してもらった。
……すると……
おいおいおい、AIすげえな!!
ところどころ違いはあるにせよ、9割は再現してるんじゃないか?
ちなみに勝手に「船上の戦士たち」というタイトルがつけられていた。AIには海岸通りのアスファルトが、甲板の上に見えたらしい。
極悪同盟
美神を前に、タンカを切るコージだったが……
一発でやられた。
弱いぞ、コージ!!
女に守ってもらうとは情けない。
……と思いきや、
リサもやられた!
なんだこの展開。
……いや、そうじゃない。
注目するところはそこではない!!
リサの後ろにいる金髪……これはまさか。
ダンプ松本!?
ちょ、これダンプさんでは!?
なんてことだ。
美神は極悪同盟をも飲み込んでいたのか。
そりゃTOKYOも統べるはずだわ。
気のせいか、ダンプさんに哀愁が感じられます。
16時までに次のインターで待ってるよ
遅れるとコージがどうなっても知らないよ
このように、美神伝説では各所でタイムリミットが設けられ、間に合わなければゲームオーバーになる。

直前でコンティニューになる衝撃よ
これが美神だ!レースとバトルの合わせ技
とにかく怖い!レースパート
再びレース。今度はデザートエリア。
しかしここからは、美神のメンバーが並走するようになる。
こいつらが邪魔……というより、敵を避けてコースの縁に当たるとダメージを受けるので、すり抜けていくのが難しい。
道が狭く、敵が多いほどダメージも加速。
これを避ける方法は、敵を追い抜こうとしないこと。
スピードをあげてぶっとばす敵の尻をみながら、おとなしく追走すること。
……なんだこれは。本当にレースゲームか?
楽勝のバトルパート
しかし後ろから追いついてきた敵の攻撃を食らうことも多くなる。
一定のダメージを食らうと(?)、リサが人間ロケットのごとく吹っ飛んでいき……
別視点の場所へ放り出される。
これがバトルパートである。
ここではファイナルファイトのごとく、登場する敵と戦うことになる。(すべての敵に勝ったら、レースパートに戻れる)
操作の問題点は、必殺技があるらしいが出し方がよくわからないことと、ガードがLRであること。逆十字キーでガードできればまだ楽なのだが……。
それとしゃがみがない?ためスライディングに弱い。
まあリサは標準でもモンスターレベルに強いので、バトルパートで苦戦することはほとんどない。本当の敵は、バトルパートに時間をかけることで減っていく残り時間である。
この中途半端な両パートを兼ね備えてしまったことで、美神伝説はどちらつかずの状態になってしまった気がする。せめてレースパートをもう少し作り込んでいれば、もっと高い評価を得たように思うのだが……。
初めてのボス戦
いったい何度コンティニューしたのか。コースを間違えて、延々のループや行き止まり。そしてダメージを受けてバトルパートへ突入。
極めつけに、もう少しでボスの居場所というところで分岐をつくる極悪仕様。初見プレイでノーダメージ&時間内にボスにたどり着けたら本当にすごいです。
やっとの思いでインターへ……。
するとそこには、ハート様のごとくそびえるダンプ松本が待ち受けていた。
本当にほめてもらいたい。
VS.ダンプ
まず襲ってくるザコ敵を軽く蹴散らすと……
満を持してダンプさんが登場。
なんだこのダムド感。
ダンプさんの必殺技は、ローリングアタック(わからないので仮称)。
なんだこのダック・キング感。
しかし美神伝説の豊田真奈美であるリサは、操作がよくわからない初心者が使っても勝てるのであった。
さらなるステージへ……
だがコージはいなかった。
すでに別の人物に連れ去られていた。
そして20時までに次のインターにたどり着かなければならないらしい。
どうやら美神伝説は、このパターンが繰り返されるようだ。
美神伝説は面白いゲームだ!
美神伝説は面白いゲームである。
カーレースではないレースパートと、ただ時間を削りに来るバトルパート。
残念ながらどちらも中途半端感は否めないが、それでもこのゲームは面白い。そう言い切れるのは、癖になるからだ。
ゲームオーバーになっても「何だこのクソゲー。もうやめよう」とは思わない。絶対にコンティニューしてしまう。
こういう中毒性をもつレトロゲームに出会えるのは、幸せなことだと思うのだ。
機会があったら、皆さんもぜひやってみて下さい。
なんだこれは?と思いながらも、楽しいんですよ。
ただし、先に進むのがすごく大変です。そうした苦労も楽しめる方には、本当におすすめのゲームです。
今年はもう遅いけど、来年のクリスマスプレゼントに!
ぜひ、いかがでしょうか。



































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