「サーカスチャーリー」というファミコンゲームがある。
タイトルそのままに、サーカスに所属するピエロのチャーリーが様々な曲芸を披露するだけの実にシンプルなゲームだ。
よって、そこに敵はいっさい現れない。
ゲームオーバーに至る道は唯一、チャーリーの曲芸失敗による自滅のみとなる……。
チャーリーは何のために曲芸をするのか?
スタートボタンを押すと、突然ライオンの上に立ち乗りするチャーリーが登場。
そして何の説明もないまま、待ったなしの火の輪くぐり。
経緯が全然わからないのだが、これが取説なしの裸ソフトの宿命だ。
しかし現在にはネットがある!
調べたところ、どうやらチャーリーは気取ったライバルに勝って「サーカスの団長の娘・ジェニーと結婚したい」という思いからショーに出演しているらしい。
なんと!お客さんを喜ばせたいという主人公特有のキラキラ感ではなく、純粋に自分のためでした。
しかしまあ、チャーリーが結婚を望むなら華やかなスターになって見せましょう!
アクションゲームは華麗に魅せる!?
ところで、アクションと聞いて何を思いうかべるだろうか?
代表的なところでは、万人が知る「スーパーマリオブラザーズ」だ。
アクションゲームとは、実はプロレスと同じように「観客に魅せる」ためのショーでもある。
たとえばYouTubeのゲーム実況でも、ジャンプ位置を合わせて1枚ずつコインブロックを叩くマリオを見るより、スピーディーに鮮やかに軽やかに各ステージをクリアしていくマリオを見るほうがワクワクするだろう。
よってアクションには「アクション=ノロノロゆっくりプレイするのはカッコ悪い」という暗黙の掟があり、そのようなプレーをするのは恥ずかしいことなのだ。
しかし、サーカスチャーリーにその掟は不要!
このゲームは一歩一歩着実に進むことこそ、ゲームクリアにつながる活路となるのである。
※言い換えれば、スピーディーなプレイは一発退場につながる危険行為ともいえる。
サーカスチャーリーを攻略する
サーカスチャーリーを攻略するにあたっての極意は、終始一貫して「タイミングを合わせる」こと。
このゲームは右スクロールアクションなので、初代マリオのごとく「右に進むだけのゲーム」として捉えられがちだが、実はちがう。
サーカスチャーリーは「後ろに下がることができる」のだ!
右スクロールだからといって馬鹿一直線に右へ突っ走っていっても、タイミングによっては一発アウトである。
では早速、各ステージを見てみよう!
1面:火の輪くぐり
1面はライオンに乗って火の輪くぐり。
いきなり派手なショーなので、プレイヤーの気分も盛り上がる。
これは下の炎と、上に流れてくる火の輪を同時に飛び越えるタイミングを合わせる必要があり、失敗するとこうなる▼
だからこその後退!
これは攻めの後退だ!
実は「後ろジャンプ」もできるサーカスチャーリー。
この「後ろに下がる」を駆使してタイミングを合わるだけで、1面は簡単にクリアできる。
2面:サルつなわたり
2面も同じように綱渡りをしながら、サルの頭上を飛び越えていくだけ。
途中で青いサルが来るので、そのときだけは大きくジャンプ。
人によっては、1面より簡単かもしれない。
基本的にゆっくり進めば、あっさりクリアできるはず!
3面:玉乗り
初心者殺しの3面。
大玉から大玉へ飛び移るのがうまくいかず、泣かされたプレイヤーも多いはず。
このステージでやるべきことはただ一つ。
大玉の間隔を合わせること!
ここで「後ろに下がる」という動作が本領発揮!
転がってくる大玉はスピードも遅いので、適度な距離をあけて次の大玉に飛び移るだけ。あれほど難易度が高く思えた玉乗りが一気にイージーモードになるよ。
焦らなくても時間は充分。
基本を守って一つずつ進めば、確実にクリアできます!
4面:トランポリン曲馬
私がサーカスチャーリーで一番好きなステージ。
それがこの「トランポリン曲馬」!
未プレイなら、ぜひ一度!めっちゃ面白いのです!!
4面のポニーは後ろに下がることができず、かつ立ち止まることもできない。
「走り出したら止まらない」を地で行くため、疾走によるトランポリン事故を何度も味わうことになる。
しかし疾走するスピード感がたまらないのも事実…!
※実際にプレイするとあまりの速さに翻弄されます。見てるとそれほどじゃないですが。
とはいえ、トランポリンへのジャンプのタイミングは難しくて
疾走事故多発。
楽しいけど危険すぎるトランポリン曲馬!
これぞ死亡遊戯!
実際チャーリーの尻はヤバいことになっているであろう。
4面攻略のコツ
ポニーは、実はブレーキが使える。……が、使う必要はない。
そこは「操作はジャンプだけ」というシンプルイズベストの極みサーカスチャーリー。
馬の速度はそのままに、ただジャンプだけ操作すればクリアできる。
攻略法➊ トランポリンをすべて飛ぶ場合
大切なのは「二つ並んでいるトランポリンのうち、どちらに着地するかを即座に見極める」こと。
自分の現在地からジャンプし「手前を狙ったら真ん中のスキマに落ちるかも」と思ったら後ろのトランポリンへジャンプするべし!
迷ったが最後、隙間に落ちることになる。
この隙間がマジ凶悪で、吸い込まれるかのように落下する。
その見極めさえできれば、
サーカスチャーリー最長の180Mをノンストップで駆け抜けることができます!
攻略法➋ トランポリンの下をくぐる場合
攻略としてはこちらのほうが簡単なので、トランポリンに自信がない方にオススメ。
実はこのトランポリン、3セット跳んだあと、必ず下をくぐる高さになる。
つまり、
ジャンプ(1回目)→ ジャンプ(2回目)→ ジャンプ(3回目)→ 下をくぐる
を繰り返せば、ゴールできるようになっているのだ。
この方法には大きなメリットがあって、トランポリンを連続して跳んでいるとタイミングがずれてくるので、一度下をくぐることでタイミングの再調整が図れるようになる。
ジャンプのタイミングについては「一度目のジャンプのあと、ポニーの背に着地したと同時にジャンプ」を繰り返すだけ。
これで比較的、簡単にクリアすることができると思います。
極悪ステージ:空中ブランコを攻略する
最終面である「空中ブランコ」ステージは、距離はたった50M。
しかしこの50Mが、月ほどにも遠いのである。
そしてBONUSと表示されてはいるが、実際にはこの数字(5000スタート)がタイムリミットであり、時間をかけてプレイすることもできない。
今回、念願の「ノーミスでクリア」を果たしたので動画掲載。
そして、ノーミスでクリアするためのポイントを書いておきます。
空中ブランコ攻略法
動画は上記を見て頂ければと思うので、ここからはポイントを画像で説明していきます。
➊ 十字キーの右を押して、ぐいーんと勢いをつけます。
➋ 今度は十字キーの左で、ぐいーんと戻ります。
➌ 再び勢いをつけて……
➍ 天井すれすれあたりで飛び移ります。
右を押しながらジャンプしないと真下に落下するので注意!
この場所は、絶対にこのタイミングで飛び移れます!
時間制限もあるので、チャンスを逃さないのが大事です。
➎ 続いて、飛び移った勢いで右へ
➏ いちど引いて、左へ
➐ 再び右へ。
このタイミングで飛び移ります。
この場所も、絶対にこのタイミングで飛び移ることができます。
➑ ここまでは割とサクサク進みます。
問題はここからで、飛び移るためにはタイミングが必要です。
上記画像の様に、ブランコの紐が左右対称に動きだしたときがジャンプのチャンスです。
➒ 30M地点です。
ここは、タイミングが合うまでかなり待つことがあります。
ロープは動いているので、パッと見は完全に対称の形になっていなくても、そのまま動きつづけることで対称になります。
そのチャンスを見逃さずにジャンプするのがコツです。
➒ 上記を踏まえて、ジャンプのタイミングはこんな感じ。
チャーリーのジャンプの軌道は真横ではなく、カーブを描いて地面へ落下するので、それを見越して、飛び移るロープのほうがチャーリーより下にあると成功しやすいです。
➓ 20M地点。
ちなみに、地面にあるトランポリンは使いません。
むしろ地面に落ちたら、時間的に厳しくなると思ってもらっていいです。
⓫ 飛び移った直後に、ものすごくいいタイミングだと思える状態になっても我慢です。
充分な勢いがついていないので、真下へ落下する恐れがあります。
⓬ 10M地点。
下記画像のように、左右対称にロープが開いたあとがジャンプのチャンスです。
ただしロープが戻って来た時にはズレていることもあるので、よく見極めて下さい!
⓭ ラストです!
焦らず、ゴールの台へむかってジャンプです。
⓮ チャーリーは栄光を手に入れた!
全ステージ、クリアおめでとう!!
エンディング
果てへの到達
どんなに無理だと言われてもチャーリーは諦めなかった。
そしてついに、彼はやり遂げたのだ!
まあチャーリーというか、諦めなかったのは間違いなく私のほうである。
果ての果て
長く苦しかった5面をクリアした。
これでようやくジェニーと結婚……
ステージ6!?
チャーリーよ、どうしてしまったんだ。
ジェニーと結婚するんじゃなかったのか?
観衆から浴びる称賛の声と拍手に酔ったのか?
それとも極限状態を経験して違う方に目覚めてしまったのか?
真剣な眼差しで前だけを見つめるチャーリー
なんてことだ!
もはやチャーリーの目に、ジェニーが映ることはなかった。
彼はこの先、時間が続くかぎりショーを続けることになるのだ。
いつまでも…いつまでも……。
~無限END~
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